左折を安全に曲がるコツ
右折の怖さはよく語られますが、実は事故の型として怖いのは左折の巻き込みです。自転車の多い今の道路では、左折の型を持っているかどうかが安全を大きく分けます。
左折の手順を分解する
左折は次の手順に分解すると迷いが消えます。
- 30m手前:ウインカー。ルームミラーと左サイドミラーで後方確認
- 交差点まで:できるだけ道路の左側に寄せる(自転車が左側に入り込む隙間を作らないため)
- 曲がる直前:左サイドミラー+左後方の目視で自転車・バイクの巻き込み確認
- 曲がりながら:横断歩道の歩行者・渡ろうとしている人を確認。いたら手前で停止
- 速度:徐行(すぐ止まれる速さ)。曲がりながら加速しない
「寄せる→確認する→ゆっくり曲がる」。この3拍子だけ覚えれば十分です。
内輪差で擦らないライン取り
左折で縁石に後輪を擦る原因は内輪差(後輪が前輪より内側を通る性質)です。対策はシンプルです。
- ハンドルを切り始めるのは、自分の体が曲がり角を過ぎてから。早く切るほど後輪が内側に食い込む
- 狭い角では、曲がる前にほんの少し前へ出る意識で。「大回りぎみ」がちょうどいい
- 擦りそうと感じたら、止まって切り返せばいい。左折中の切り返しは恥ずかしいことではない
感覚がつかめない方は、広い駐車場で白線の角を使って練習すると、後輪の通り道が体感できます。講習なら指導員が「今切って」と声でタイミングを教えてくれるので、数回で身につきます。
「後ろを待たせている」焦りへの対処
左折をゆっくり曲がると、後続を待たせている気がして焦る。この心理が確認の省略を生み、巻き込みのリスクを上げます。
- 左折の徐行は法律上の義務であり、後続もそれを分かっている
- クラクションを鳴らされても、確認を省く理由にはならない。急かされて起こす事故の責任は自分に来る
- どうしても気になるなら初心者マークを。後続の車間が目に見えて変わる
「ゆっくり曲がる人」は下手なのではなく、正しいのです。プロのドライバーほど交差点は遅い。この事実を心の支えにしてください。